2008年10月8日水曜日

涙ぐむ益川教授。分かるなあ。



ヤフーニュースより引用。
ノーベル物理学賞受賞決定から一夜明け、同時受賞の南部陽一郎米シカゴ大名誉教授についての質問に、思わず涙ぐむ京都産業大の益川敏英教授。「仰ぎ見ながら成長してきた。その先生と…」。言葉を詰まらせた(8日)

昨日の会見では、
「大してうれしくない。われわれの研究が正しいと分かったのは2002年で、物理屋としてはそれが1番うれしかった。後は社会的な騒ぎ」

と仰っていた益川教授ですが、今朝は一転涙ぐんでいました。

これってすごく分かるし、感動的ですね。


強がっていたとかそういうことではなくて、
きっと今朝になって状況が整理された上で
南部教授についての質問が、
感動のスイッチを押したのでしょう。

人間は、ある事柄が起こってもそれを一度客観視して
みる傾向があるのかもしれませんね。

確か茂木健一郎の著書にこんな感じの話がありました。
(うろ覚えですが・・・)

有名な学者の最愛の妻が亡くなってしまった。
しかし、学者は涙を流すどころか悲しいという感情が湧き上がってこなかった。
ある日、街を歩いているとショーウィンドーの中に美しいドレスを発見した。
その瞬間、「ああ、このドレスを妻が着たら、似合うんだろうな」と思い
ドレスをまとった妻の姿を想像すると、涙がボロボロと流れ落ちてきた。


感情にはスイッチがあって、
それは状況が自分ごととしてリアルに重なり合ったときに
押されるのでしょう。

益川教授は、まさにその境地だったのではないでしょうか。

ノーベル賞受賞、本当におめでとうございます。