2009年6月6日土曜日

携帯はみんなでデザインする時代。。。なの?




富士通が新しい携帯電話のデザインを
外部から募集しています。
http://www.asahi.com/business/update/0605/TKY200906050001.html

富士通のデザインは、
「なぜかダサいという印象があり、デザインは機能面ほどは自信がなかった」(関係者)
とのことですが、、、

なんか、インハウスのデザイナーが可愛そうですね。。。

僕は昔、携帯電話の設計者をしていたのですが、
技術がデザインを悪くしてしまうケースが多々あるんですよね。
特に、中身が詰まりに詰まった携帯電話の場合は
あまりに制約が多いので。

更によくないのは部分最適化型の設計。
それぞれのカテゴリー(音響、通信、カメラなど)に
分かれて設計しているため、
全体の調和が取れず、なんだかチグハグな
機能の集まりになってしまうケースが多いです。

当初あがってきたデザイナーの
デザインスケッチは結構カッコいいものだったりするのに、
中の部品のレイアウト上の制約で
「あれもダメ、これもダメ」という話になって、
段々とそもそものデザインコンセプトが崩れていくケースが多いです。

更には、端末価格の下落からくる
コスト削減のための部品の流用もデザイン上の
制約を加速してしまっています。。。

つまり、
以下のようなスパイラルに陥ってしまっているわけですね。

端末の価格の下落

部品の流用、部分最適化型設計

斬新なデザインの実現困難

販売しても人気が出ない

更なる価格競争へ突入


結局は、外部からデザインを募るのでは
本質的な解決にならないわけです。

技術者とデザイナーが
日々議論を重ねることがブレークスルーする
近道だと思うわけです。


ということで、
富士通のインハウスデザイナーの方!技術者の方!
これに流されず、頑張ってください!