昨日、行ってきました。
インタラ塾@アップルストア銀座。
博報堂iBCの須田(和博)さん、CAの須田(伸)さん、エニグモの須田(将啓)さん・・・!
そう、3ダースーで開催されました。
テーマは「ユーザーが一番偉い!」というもの。
社長より、ビルゲイツより、国家より、ユーザー。
トークセッションで出てきたキーワードをいくつかピックアップします。
◎コンテクスト消費一個の完成度の高いコンテンツを作りこんで世に出すと
外れた場合に大きな痛手を負ってしまう上に
一度世に出てしまったら舵取りが効きづらいというリスクを伴います。
であればプラットフォームを提供して、
ユーザー1人1人がそれぞれ異なるものを作り、
それらが束になることでざわめきというか、
流れを生み出していく方が価値があるんじゃないか?
というお話でした。
例えば、初音ミクやエニグモのfilmoとかの話です。
エニグモでは、
filmo→プレスブログ→流行る→クライアントさんが買う
→デジタルサイネージなどで流す
という、草の根から逆流する流れが自然にできているとか。
filmoについては、1位、2位を決めるのではなく
みんなが1つのテーマに取り組むという状況に価値があるのでは
ないかという和博さんの考察も一理あるなと思いました。
◎「仮説検証型」から「仮説探索型」へ。これも上記にやや似ていますが、
1つのコンテンツを作りこんで世に出すよりも、
未完成(もちろんある程度のクオリティは保っているのだが)な
状態で世の中に出し、ユーザーの反応を見ながら
徐々に改善していくという新たな手法のことを示しています。
どれだけ事前にシミュレーションしても、
結局は出してみないと分からなかったりするもので。
小さいサイズでスタートし、ユーザーと一緒に作り上げる。
サービスをローンチしたら終わりではなく、
サービスのローンチこそが始まりだという考え方。
WEBならではのチューニング発想。
とても共感できます。
◎ブランデッドユーティリティこれは流行りのキーワードですが、
ユニクロックがその好例。
コンテンツは、ユーザーの役に立ててはじめて接触してもらえる
わけですね。和博さんが提唱する「プロモーション・アズ・ア・サービス」
のことですね。
みんな忙しいんだから、無意味な広告はスルーされちゃいますもんね。
◎突っ込まれクリエイティブこれまた和博さんが提唱するもの。
要は、先に突っ込まれどころを用意しておくCRです。
そうすればニコ動とかでいじられて流行るというわけ。
◎未来の広告和博さん・・・技術×媒体×制作
伸さん・・・中川大臣www
これって最初は日本のメディアは積極的に取り上げていなかったみたい。
金曜の会見→海外メディア→ニコ動→日曜に日本のメディア この流れ!さっき書いたエニグモのfilmoの流れと同じですね。
つまり、場所と種はコチラで作り、ユーザーが育て、メディアが取り上げる。
ん?なんか新しいAIDMA的なものができそうだ。
「有機栽培マーケティング」! いや、
「かるがも農法マーケティング」! こっちの方がいいかも。
<農家が種をまく> →<カルガモが育てる> →<農協が流通する> →<多くのご家庭に届く> うんうん、なんか、似てます。ポイントはカルガモです。
カルガモユーザーを増やせ! でも、かっちょ悪いか。。。
将啓さん・・・ユーザーとクライアントが直接関わるようになる
広告会社はその間に入れるのか?という疑問を投げかけてました。
それに対して、和博さんが答えていたこともなかなか刺激的。
・techの分からない広告マンは存在価値が無くなる
・仮説探索できない広告マンは存在価値が無くなる
・ユーザーとクライアントの間に入れない広告マンは存在価値が無くなる
その通り(!)と高らかに社内で言いづらいのが
大手広告会社のやりづらさ。。
ということで、
ご覧の通り濃縮還元果汁の濃縮な部分を短時間でバクッといった
感じでした。
こういう会にいくと、なんだか偉そうな人たちが
俺達は正しいんだという妙な暑苦しさを感じて、
逆に反発してくなるケースが多いんですが、
今回は心の底からアグリーできました。
きっと、3ダースーの方々が多くの修羅場を乗り越えてきて
この天動説から地動説へのパラダイムシフトの時期を
感情論ではなく純粋な気持ちで乗り越えようとしている
激しくも穏やかな、辛いけど楽しみながら前に進んでいる
スタンスがそうさせたのだと思います。
嗚呼、僕も地に足ついたプランニングをしなきゃなあと
思わさせられた2時間でした。
3ダースーさんお疲れ様でした!!