富士通が新しい携帯電話のデザインを
外部から募集しています。
http://www.asahi.com/business/update/0605/TKY200906050001.html
富士通のデザインは、
「なぜかダサいという印象があり、デザインは機能面ほどは自信がなかった」(関係者)
とのことですが、、、
なんか、インハウスのデザイナーが可愛そうですね。。。
僕は昔、携帯電話の設計者をしていたのですが、
技術がデザインを悪くしてしまうケースが多々あるんですよね。
特に、中身が詰まりに詰まった携帯電話の場合は
あまりに制約が多いので。
更によくないのは部分最適化型の設計。
それぞれのカテゴリー(音響、通信、カメラなど)に
分かれて設計しているため、
全体の調和が取れず、なんだかチグハグな
機能の集まりになってしまうケースが多いです。
当初あがってきたデザイナーの
デザインスケッチは結構カッコいいものだったりするのに、
中の部品のレイアウト上の制約で
「あれもダメ、これもダメ」という話になって、
段々とそもそものデザインコンセプトが崩れていくケースが多いです。
更には、端末価格の下落からくる
コスト削減のための部品の流用もデザイン上の
制約を加速してしまっています。。。
つまり、
以下のようなスパイラルに陥ってしまっているわけですね。
端末の価格の下落
↓
部品の流用、部分最適化型設計
↓
斬新なデザインの実現困難
↓
販売しても人気が出ない
↓
更なる価格競争へ突入
結局は、外部からデザインを募るのでは
本質的な解決にならないわけです。
技術者とデザイナーが
日々議論を重ねることがブレークスルーする
近道だと思うわけです。
ということで、
富士通のインハウスデザイナーの方!技術者の方!
これに流されず、頑張ってください!
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